蒼を追いかけて

長文が書けるようになりたい.

讃岐うどんと丸亀製麺

麺通団がバズった

2019/09/16,麺通団の以下のような記事が話題になった.

www.mentsu-dan.com

私も年に1回以上のペースで香川に行く程度の讃岐うどんファンであり,丸亀製麺にも思うところが大量にある.この記事は,私の思うところを書くものである.

丸亀(にはない)製麺

丸亀製麺,実は丸亀には1店舗も存在しない.香川県内にはたったの2店舗であり,ライバルのはなまるうどんが15店舗出店していることを考えると圧倒的に少ない.

香川県に限らず,四国西部はアホみたいにうどん屋がある.舌の肥えた讃岐人には,丸亀製麺の味はなじまなかったのだろう.これでどの面を下げて「讃岐うどん」と名乗っているのだろうか.

余談ではあるが,丸亀製麺のルーツは加古川の焼き鳥屋であるというのは有名な話である.

麺匠,ほんまか?

丸亀製麺には,「麺匠」と呼ばれる人が1人だけいて,その人が店舗を巡回して指導することで味のレベルを保っている.らしい.

同じページ(しかも同じ項目)には,丸亀製麺の店舗は1000店舗以上あると書いてあるが,それを一人で回るのだから大変である.1日3食をすべて丸亀製麺に費やしても,1つの店舗には年1回来ればいい方である.そんなんでまともな指導ができるんだろうか.

ていうか,単純に美味しくなくない?

1年半ほど前,ダービーの帰りに友人に連れられて丸亀製麺に行ったことがある.その時は釜揚げうどんを注文したのだが,そこで出されたものはギャグかと思うようなものであった.

釜揚げうどんというものは,水で締めず茹で上げたそのままを提供する.麺のコシやエッジの立った形状は失われるが,独特のもっちりした食感が魅力である.

しかし,そこで出されたものはもっちりした食感ではなく,エッジの立った弾力のある麺であった.その弾力も,うどんのものとはまるで異なっていた記憶がある.釜揚げうどんの特性上,麺の周りには糊状のものが付着するのだが,それもなかった.あまりの衝撃に,ひとくち食べて笑いが出てきたのはよく覚えている.

讃岐の人間ではない私が言うのはどうかと思うが,あそこで出されたものは讃岐うどんとは呼びたくなかった.

讃岐うどんという文化

讃岐うどんは,讃岐国に息づく文化である.丸亀製麺では,かつて「鰹だしをベースにしただし」とHPに記載していたことがあった(魚拓を残していないのは失策である).ここで,はなまるうどんの以下のページをご覧いただきたい.

www.hanamaruudon.com

そう.「讃岐を名乗るならいりこだし」なのである.実際,私が食べた讃岐うどんはほとんどいりこベースのだしだったし,セブンイレブンのさぬきうどんでさえいりこだしである.丸亀製麺,いつの間にかこの部分の記載変えちゃってるけどどうしたのだろうか.

讃岐うどんと讃岐釜揚げうどん

そもそも,丸亀製麺讃岐うどんの店ではないと(個人的には)考えている.店舗を見てほしい.「讃岐釜揚げうどん」とはあっても「讃岐うどん」とはどこにも書いていない.つまりは讃岐うどんとは全く別のものを出していると考えられる.そうしてみると,今までのことも辻褄がいくのではないか.いやいかねーよ.

讃岐の味を知りたいなら讃岐へ

讃岐には,丸亀製麺はもちろん,この記事で比較対象としたはなまるうどんさえ凌駕するような絶品のうどんがそこら中にある.私の一押しは端岡駅近くのうどん一福さんなのだが,読者の皆さんもぜひ一度は本物の讃岐うどんを味わってみてはいかがだろうか.

ほら.サンライズ瀬戸で寝て起きたら高松ですよ.朝ごはんにはラッチ内の連絡船うどん,昼はレンタカーでうどん屋を巡って夜は丸亀の骨付鳥.最高じゃないですか.うまいうどんを一人でも多くの人に知ってほしいと,東京に住む讃岐うどんファンの私は思っています.